板ばさみがつらいときに効く!中間管理職に必要な3つのマネジメントスキル

self management セルフマネジメント

こんにちは、えだです。

サラリーマン店長のわたくしが「実際にやってみて効果があった方法」をご紹介しています。

みなさん、職場で板ばさみに悩まされたことはありませんか?中間管理職は、上司と部下のどちらの意見も重視しなければならない微妙なポジションです。

中間管理職勤務が長いわたくしです。どうしても避けられない板ばさみは、マネジメント視点で前向きに対処するようにしました。

本記事では、板ばさみがつらいときに効く3つのマネジメントスキルを3つご紹介します。自分の役割に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

板ばさみがつらいとき

板ばさみがつらいとき

中間管理職ならではの板ばさみパターンは、以下の通りです。

  • ①上司と部下の板ばさみ
  • ②顧客と企業の板ばさみ
  • ③仕事とプライベートの板ばさみ

順番に詳しく見ていきましょう。

①上司と部下の板ばさみ

中間管理職は「上司」と「部下」の板ばさみに遭遇します。上司が業績や目標重視でプレッシャーをかける一方、部下は働きやすさや個々の事情を重視するからです。

期待の裏返しなのか、上司は現場の状況を見ずに一方的かつ無茶な指示を出しがちです。特に相互の信頼関係が微妙な職場では、面従腹背(めんじゅうふくはい)する部下の不満が蓄積されます。

部下のモチベーションが下がらないよう、ヤキモキしながら指示を伝えなければならないところが中間管理職のつらいところです。

②顧客と企業の板ばさみ

中間管理職は「顧客」と「企業」の板ばさみになることが多いです。顧客が期待する商品・サービスを提供したい気持ちとは裏腹に、企業人として利益確保を求められるからです。

大半の顧客は、「良い商品を安く手に入れたい」と考えます。このニーズが満たされてこそ顧客満足度は高まるでしょう。

しかし、良い商品・サービスはコスト高です。利益確保を優先するには販売価格を上げざるを得ません。顧客がその価格に疑問を抱くと、売上が減少するリスクがあります。

買いたいものと売りたいもののギャップが大きいと、どちらの期待にも応えられないモヤモヤが続くのです。

③仕事とプライベートの板ばさみ

中間管理職は、時として「仕事」と「プライベート」の板ばさみになることがあります。売上・コスト・トラブルなど広範囲に責任を求められるからです。

業務範囲があいまいな中間管理職は、会社に都合のいい「何でも屋」といったところでしょうか。とめどなく発生する実務・雑務・管理など「多種多様な業務」にひとりで対処しなければなりません。

多種多様な業務とは

  • 人事業務:採用活動・労務管理・入退社手続き・評価制度の運用・職場環境の改善
  • 育成業務:新入研修・OJT・スキルアップ研修・定期面談・資格取得支援
  • 管理業務:財務管理・人材管理。品質管理・在庫管理・情報管理
  • 顧客対応業務:問い合わせ・接客・販売・クレーム処理・アフターフォロー
  • 取引先対応:契約交渉・契約書作成・発注納品管理・定期コミュニケーション
  • 報告業務:月次報告・プロジェクト進捗報告・顧客満足度調査報告・財務報告
  • その他雑務:清掃・備品補充・設備移送・機材メンテナンス・

特に突発的なミス・トラブル対応はもちろんのこと、人員不足を自ら補わなければなりません。中間管理職はその業務の多さから、プライベートを犠牲にしやすい環境に置かれています。

板ばさみがつらいときの考え方

板ばさみがつらいときの考え方

解決の出口が見えない板ばさみはつらいものですが、わたくしは次のように考えるようにしました。

  • 自分のコントロールできる範囲に集中する
  • 長期的な解決を考える
  • グラデーション思考

それぞれ順番に詳細を説明していきます。

自分のコントロールできる範囲に集中する

板ばさみをつらく感じるとき、自分でコントロールできる範囲にフォーカスすることがおすすめです。

板ばさみは価値観のぶつかり合いです。そもそも上司と部下など立場が違う人の価値観は変えられないため、自分自身の立ち回りを柔軟に変化させることが得策です。

上司の指示を実現可能かつソフトなものに変換して伝えることや、部下の愚痴を前向きな意見としてとらえることが可能です。どちら側でもない中間管理職の立場を活用し、相互のコミュニケーションを上手くコントロールしてみましょう。

他の誰かに変化を期待するよりも価値観が違う者同士が「協力し合っている風の演出」が重要です。

長期的な解決を考える

顧客と企業の板ばさみを解決するには、長期的な解決を視野に入れましょう。短期的な解決は片方の要望を満たせますが、根本的な問題の解決には至りません。

会社側の意向では、価格も利益率も高い商品を売るのがベストです。しかし対価に見合わない商品を売り続けることは顧客満足度ひいては業績の低下を招きます。一時的に業績は向上しますが、長期的に顧客の信頼を得ることはまた別の話です。

利益が確保でき、顧客も満足できるのが「適正価格」です。長期的な信頼関係を築いてこそ顧客と企業はwinwinの関係といえるでしょう。

グラデーション思考

グラデーション思考とは、ものごとを「白か黒か」の二極で認識せず「グレーゾーン」や「段階」として捉えます。仕事とプライベートの板ばさみがつらいときは、この思考を取り入れてみましょう。

仕事を常に100%と考えると苦しくなります。状況や業務内容に応じて50%のときや10%のときもあるのが自然です。はっきり言って重要度や緊急度が低い業務は、「後回し」もしくは「やらない」という決断が必要です。

注力する割合を意識すれば、優先順位が明確になります。仕事とプライベートの板ばさみを減らすには、自分にとって本当に重要な仕事とそうでないものを段階的に分ける必要があるようです。

板ばさみがつらいときに効く3つのマネジメントスキル

板ばさみがつらいときに効く3つのマネジメントスキル

今までの説明でわかるように、板ばさみは自分の考えで好転する場合も多いのです。この際、以下のようなマネジメントスキルを高める機会ととらえてみてはいかがでしょうか。

  • コミュニケーションマネジメント
  • リスクマネジメント
  • セルフマネジメント

順を追って紹介していきます。

コミュニケーションマネジメント

コミュニケーションマネジメントとは、情報を「いつ」「誰に」「何を」「どのように」伝えるかを計画的に実行することです。誤解や思い込みがない関係者同士の円滑なやり取りは、深刻な板ばさみを回避する有効な手段です。

コミュニケーションマネジメントの手順とポイント

手順具体例効果
①伝えたい内容を絞る何を伝えるべきかを明確にし詳細説明は省く伝えたい内容がブレない
②ターゲットを設定する情報を伝える相手(上司・部下・など)を決める情報の精度が高まる
③伝え方を選ぶ電話・会議・メール・SNSなど最適なツールを選ぶ情報の機密性・開放性を調節できる
④タイミングを選んで実行する最も効果的な時間帯を選んで伝えるタイミングを工夫することでお互いの感情をコントロールできる
⑤フィードバックを受容する相手の反応を確認し必要に応じて対応相手との信頼度が高まる

フィードバックでは、アクティブリスニング(積極的傾聴)で相手の話をしっかり受け止めることが求められます。相手の要望・意図をくみ取り信頼関係を構築することがコュニケーションマネジメントの醍醐味です。

リスクマネジメント

リスクとは「危険・損失が発生する可能性」です。よってリスクマネジメントは、将来的に起こり得る危険・損失に対して対策を先に打つことといえます。例えば顧客と企業の板ばさみには、売上が減少するリスクを含みます。以下は、そのリスクに対する原因と対策の具体例です。

顧客と企業の板ばさみにおけるリスクマネジメント

リスク原因対策
①期待の不一致商品やサービスに顧客が待する品質や機能が備わっていないアンケートやインタビューを通じて顧客の率直な意見を受け入れる
②ターゲット層の誤認広告やプロモーションに無駄なコストがかかり利益が圧迫する購買履歴や行動データに基づいて適切に顧客を分析する
③クレームの発生商品の不良や不備によって顧客に迷惑がかかる商品テストを十分に行い不良品の発生を防ぐ
④価格設定のミス顧客が受け入れられない価格設定を行うと販売機会を失う原価計算を正確に行い利益を確保できる適正価格を設定する
⑤ブランドイメージの低下不祥事などの影響によって新規顧客の購買意欲が低下する製品やサービスの品質の一貫性を高め不正や虚偽がない社内風土を構築

リスクを事前に特定し評価することで、予期しない問題に柔軟な対応が可能になります。リスクマネジメントを適切に行うことで、板ばさみの状況を効果的に回避できるでしょう。

セルフマネジメント

業務と時間の板ばさみを改善するためには、セルフマネジメントが有効です。何に対してストレスを感じどのような状況で判断が鈍るのかを把握することで、業務上の負荷を大幅に軽減することができます。

セルフマネジメントの代表例

種類具体例効果
時間管理カレンダーやタスク管理アプリを活用し進捗管理を行う複数のタスクや予定が可視化され計画的にタスクを進めることができる
優先順位の設定自分の経験と価値観に基づいて仕事やプライベートの優先順位を決める重要なタスクに焦点を当てることで効率的に業務を進められる
ストレスマネジメント呼吸法・瞑想・軽い運動・音楽による気分転換感情の波が穏やかになり精神的な安定感を保ちやすくなる
アンガーマネージメント感情が高ぶったとき、その場から一時的に離れ(タイムアウト)て怒りを制御する感情的な議論や無駄な衝突を避けることができる
戦略的休息休日に読書・映画鑑賞・絵を描く・料理をするなどリフレッシュタイムの確保脳が休まることで記憶力などのパフォーマンスが向上する

これらのセルフマネジメントの方法を実践することで、仕事とプライベートの両立を実現することができます。

まとめ

中間管理職にありがちな板ばさみに対する考え方と、効果的なマネジメントスキルについてご紹介しました。ネガティブな印象が強い役職ですが、混沌としたビジネスシーンでは問題解決のスペシャリストとしての需要は高まる一方でしょう。

これからも様々な矛盾が立ちふさがると予想されますが、職場をいい感じにするマネジメントスキルは今後のキャリアやプライベートにおいても重宝します。覚えておいて1ミリも損はないでしょう。

板ばさみがつらいときに効く3つのマネジメントスキル

  • コミュニケーションマネジメント:情報の伝達や意見交換を戦略的に行う
  • リスクマネジメント:潜在的なリスクを特定・評価し対策を講じる
  • セルフマネジメント:自分自身の行動・感情・時間を効果的に管理する

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事が微力でも、悩める中間管理職のみなさんのお役に立てれば幸いです。

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